Alsace(アルザス地方)

ワイン生産地

今回のワイン会では、アルザス地方の白ワインがとても人気でした。フランスワインと言えば、ブルゴーニュやボルドーが有名ですが、その他にも名所はたくさんあります。
今回は、絶品の白ワインを作り出すアルザス地方について書いていきたいと思います。

アルザス地方の概要

アルザス地方は、フランスの北東部に位置し、ライン河を挟んでドイツと国境を接する地域で、南北170km、幅1.5〜3kmの細長い産地です。ブドウ畑はヴォージュ山脈の東側にあり、標高約170〜480mの斜面に広がり、ヴォージュ山脈が西からの湿った風を遮るので、アルザスはフランスでも珍しい乾燥した、降水量の少ない産地となっています。

ドイツと類似点の多いアルザス

アルザス地方はドイツとの国境を接する場所で、かつてはフランスとドイツの2国間で領有権がしばしば争われましたが、第二次世界大戦後、フランス領に復帰して現在に至ります。そういった背景があるので、アルザス地方は生産されるブドウの品種や伝統料理など、ドイツとの類似点が多いのも特徴です。

アルザスのワイン

アルザス地方の年間ワイン生産量は約120万hlほどですが、そのうち白ワインの生産量が94%と、アルザスで作られるワインのほとんどが白ワインとなっています。アルザスの土壌はモザイクと表現されるほど多様で、一つの村に4,5種類の異なる土壌が見られ、様々な品種のブドウが栽培されています。ワインは単一品種での醸造が多く、アルザスで作られるワインの中でも、Cremant d’Alsace(クレマン・ダルザス)は、フランス家庭で消費されるクレマンの第1位を誇ります。

アルザス地方の極上甘口ワイン

アルザス地方には、極上の甘口ワインが2種類あります。どちらも生産基準がとても厳しく、だからこそ高品質で素晴らしい甘口ワインです。下記がその2種類のワインです。

ヴァンダンジュ・タルディヴ(遅摘みワイン)
普通の収穫より数週間遅れて乾燥し凝縮したブドウに加え、貴腐の影響を受けたブドウを収穫し造られた甘口ワイン

セレクション・ド・グラン・ノーブル(粒選り摘み貴腐ブドウ)
貴腐菌が付着した果粒を手摘みで収穫したブドウだけを使用して造られた甘口ワイン

両方のワインとも、リースリング、ミュスカ、ピノ・グリ、ゲヴェルツトラミネールの4品種の中の1つの品種のみを使用し、ブドウは手摘みが義務で、少なくとも収穫翌年の6月1日までの熟成義務があります。糖を加えることは禁止で、果汁糖分の最低含有量が決められている、非常に品質の高い甘口ワインです。

アルザス地方は極上の白ワインを作り出す産地

アルザス地方のワイン産地は、ドイツの影響を受け、白ワインの生産にこだわった、フランスでも珍しい産地です。ワイン会でもアルザスワインを出すことがあるのですが、参加者にも非常に人気が高く、ボトルがどんどん空いていく印象です。今回の記事を参考に、是非アルザスワインを試してみてください。きっとアルザス地方の魅力に惹かれると思いますよ。

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