ワインといえば、赤ワインと白ワイン2種類が一般的ですが、その間に入り、新たな常識になるのではないかと言われている、第3のワイン「オレンジワイン」が最近話題となっています。ワイン会でも年に数回出させて頂き、オレンジワインの美味しさを楽しんで頂いております。そんな最近話題のオレンジワインについて今回は書いていきたいと思います。
オレンジワインはどこで生まれたの?
オレンジワインは、東ヨーロッパのジョージア(グルジア)という国で古くから行われており、その歴史は数千年にわたります。ジョージアはワイン生産の歴史が非常に古く、その伝統的な製法がオレンジワインの起源とされています。1990年代後半、イタリアのフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州でこの製法をベースにしたワインが作られるようになると、その後ヨーロッパ全土やアメリカにも広まって現在のブームに至ります。
オレンジワインの作り方
ジョージアでは、アンフォラと呼ばれる土製の容器を使ってブドウを発酵させる際に、ブドウの皮や種を一緒に投入することが一般的でした。オレンジワインは、白ブドウの果皮と種子を取り除かずに、赤ワインの醸造方法と同じように、一緒に漬け込んだままアルコール発酵させます。これにより、色素が溶け込んでオレンジ色っぽくなります。他の国々では、アンフォラの代わりに陶器やセラミックの容器が使用されることもありますが、特にビオディナミ農法の生産者はオレンジワインをできるだけ手を加えないナチュラルなワイン作りと捉えて製造している生産者が多いです。
オレンジワインってどんな味わい?
白ブドウの果皮や種子を取り除かずに、一緒に漬け込んだままアルコール発酵させる為、皮の色素やタンニンがワインに溶け出し、しっかりとした複雑な味わいと華やかな香りが楽しめます。赤ワインにはないすっきりとした口当たりを残しつつ、白ワインにはない渋味や苦味も楽しんでいただける、まさに第3のワインの名が相応しい、今までのワインにはなかった新しい味わいです。
オレンジワインを飲もう!
オレンジワインは今でこそ話題になっており、目にする機会が増えてきました。近年開発された新しいワインと勘違いされがちですが、実は数千年前から作られていたワインでした。この歴史深いオレンジワイン、口にする機会があれば、ぜひ今回の話を思い出して頂き、赤ワインでも白ワインでもない、新しい口当たりに歴史を添えて、美味しいオレンジワインを楽しんで頂ければと思います!
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