Val de Loire(ロワール地方)

ワイン生産地

フランスワインと言えば、ブルゴーニュやボルドーが有名ですが、その他にも名所はたくさんあります。
今回は、歴史的にも深く、観光地としても有名なロワール地方について書いていきたいと思います。

ロワール地方の概要

ロワール地方は、フランスの北西部に位置し、全長約1,000kmに及ぶフランス最長の河、ロワール河の海岸一体に広がっている産地です。ワイン産地としては、北緯47度前後とワイン産地としては、冷涼な地域ですが、大西洋のメキシコ海流の影響で比較的温暖です。ワイン産地としては、フランスで4番目に大きい面積で、東西に広がる広大なワイン産地は4地区に分類されています。

フランスの庭園

ロワール河流域には、アンボワーズやアンジェ等、歴史上の要所が点在しています。かつて宮廷がおかれ、長く政治と密接な関係があったため、中世からルネサンスの時期にかけ、貴族がこぞって城を持ちました。その為、現存する100を超える古城のある「フランスの庭園」としてロワールは有名となっています。

商業・文化の地域

セーヌ河と並び、重要な交易路でもあったロワール河流域は、商業的にも文化的にも非常に重要なエリアとなりました。文学者のバルサックやラブレ、哲学者のデカルトなど偉人を多数輩出しています。
1516年には、国王のフランソワ1世が招いた、レオナルド・ダ・ヴィンチが、アンボワーズ城近くのクロ・リュセ城にやってきました。彼はここで余生を過ごし、モナリザを仕上げたと言われています。

ペイ・ナンテ地区のSur Lie(シュル・リー)製法

ロワール地方ベイ・ナンテ地区は、ロワール河の最下流域付近のナント市を中心に白ブドウ品種のミュスカデで作られる、辛口白ワインの産地が広がっています。
この地区では、生き生きとした軽快な白ワインを作り出すSur Lie(シュル・リー)製法が多く使われています。Sur Lie(シュル・リー)とは「澱(おり)の上」という意味で、製造過程で発生した澱をそのまま底に残して、その上にワインを寝かせる方法です。旨味と新鮮味を与えるのが目的で、この地区では最短でも収穫翌年の3月1日まで寝かせなければいけないというルールがあります。

ロワール地方は歴史と製法のこだわりが詰まったワイン産地

ロワール地方は様々なワインが作られており、広大な土地から、地域によって特徴の違う様々なワインを作り出しています。その土地には、中世より育まれてきた歴史と美しい景観がいっぱい詰まっており、そういった土地で育ったブドウを使用した、極上のワインを作り出します。ワイン会では、ロワールワインを味わって頂く会も定期的に開催しているので、是非参加して頂き、今回の知識をワインの味と一緒に楽しみながら、会話の一つの話題にしていたければと思います。

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